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版画の隅に記された文字や朱色の印は、作家を特定する最大の手がかりです。読み方の見当をつける手順をご紹介します。読めなくても査定はできますので、まずは写真を撮っていただければ十分です。
結論
落款(らっかん)は作家の署名、印章はその脇に押された朱色の印で、どちらも画面の四隅、特に右下か左下にあることがほとんどです。作家を調べるには、①落款の文字数を数え、②末尾の「画」「筆」「作」を除いた部分を雅号とみなし、③読める一字と作品の画風(風景・美人画・役者絵など)から候補を絞り、④作家一覧と照らし合わせます。版元印や彫師・摺師の印は作家の印とは別物です。読めなくても写真で査定できます。
印やサインが読めないときは、写真で作家を調べます
作品全体と印・サイン部分の写真を送っていただければ、作家名と、買取の対象になるかを査定担当が確認してお返事します。読めない印でも構いません。
査定料・相談料は無料です。売るかどうかは査定額を見てからお決めください。お断りいただいても費用はかかりません。
落款(らっかん)は、作家が作品に記した署名です。筆で書かれたものが版木に彫り込まれ、絵の一部として摺られています。 印章(いんしょう)は、その脇に押される印影で、多くは朱色です。作家自身の印のほか、雅号を刻んだものがあります。
上の写真は当店が買い取った作品の実物です。縦書きの署名の下に、丸い朱印が押されています。 この2つが揃っていると、作家の特定はかなり確実になります。
落款は画面の四隅のいずれかにあることがほとんどです。特に右下と左下が多くなります。 絵柄に紛れて見つけにくい場合は、明るい場所で斜めから光を当てると読み取りやすくなります。
落款は崩し字で書かれているため、そのままでは読みにくいものです。次の順で見当をつけます。
多くの落款は2〜5文字です。「〇〇画」「〇〇筆」「〇〇作」のように、最後に制作を表す一字が付くことがよくあります。 この一字を除いた部分が雅号にあたります。
崩し字でも、画数の少ない字や特徴のある偏は判読しやすいものです。一字でも読めれば、 その字を含む作家名を候補として絞り込めます。
風景画なのか、美人画なのか、役者絵なのか。題材が分かれば候補は大きく絞られます。 当店の取扱作家一覧はジャンル別に並べてあるため、画風から当たりをつけられます。
版画には、作家以外の印も入ります。混同しやすいので区別しておきます。
作家の落款が絵柄の中にあるのに対し、これらは余白や隅に小さく置かれることが多くなります。 いずれも査定の材料になるため、写っていれば有用です。
落款の写真は、作家特定の決め手になります。次の点に気をつけてください。
落款が読めない、見つからない場合でも査定は可能です。作品全体の写真から、画風・技法・ 判型をもとに絞り込みます。分からないまま送っていただいて構いません。
当店では浮世絵・新版画・創作版画・銅版画・石版画まで、59名の作家について 買取価格帯と査定のポイントをまとめています。 ジャンル別に並べた取扱作家一覧から、心当たりのある作家をお探しください。
該当する作家が見つからない場合も、一覧にない作家を買い取らないわけではありません。 無料査定フォームまたは LINEからお気軽にご相談ください。
| 種類 | 何を示すか | 主な位置 | 見分ける手がかり |
|---|---|---|---|
| 落款 | 作家の署名(雅号) | 画面の四隅、絵柄の余白 | 2〜5文字の崩し字。末尾に「画」「筆」「作」 |
| 作家印 | 作家の印 | 落款のすぐ下や脇 | 多くは朱色。落款と組で入る |
| 版元印 | 出版元 | 余白や画面の隅 | 新版画では渡邊庄三郎の印が知られる |
| 彫師・摺師の印 | 制作に関わった職人 | 余白 | 小さく「彫」「摺」の字が添えられる |
| 改印 | 江戸後期の出版許可 | 画面の隅 | 時期によって形が変わり、年代の手がかりになる |
| 鉛筆サイン | 作家の直筆署名 | 画面の下の余白 | 昭和以降の創作版画・現代版画に多い。エディション番号と並ぶ |
印やサインが読めないときは、写真で作家を調べます
作品全体と印・サイン部分の写真を送っていただければ、作家名と、買取の対象になるかを査定担当が確認してお返事します。読めない印でも構いません。
査定料・相談料は無料です。売るかどうかは査定額を見てからお決めください。お断りいただいても費用はかかりません。
落款が無い作品は価値がありませんか?
そうとは限りません。署名の入らない作品や、余白が切り詰められて落款が失われた作品もあります。画風・版元印・判型・紙から作家や時代を絞り込めるため、まずは全体の写真をお送りください。
印が押されていれば作家の直筆・押印ですか?
木版画では、落款も印も版木に彫って絵柄と一緒に摺るのが一般的で、直筆や押印とは限りません。一方、余白の鉛筆サインは作家が1枚ずつ手で入れたものです。
鉛筆のサインと数字(例:12/100)は何ですか?
作家の直筆署名と、限定部数のうち何枚目かを示すエディション番号です。昭和以降の創作版画や現代版画、石版画・シルクスクリーンに多く見られます。真贋と評価に関わるため、寄りの写真があると査定が進みます。
同じ名前の落款でも別の作家ということはありますか?
あります。浮世絵では師匠の画号を弟子が継ぐことがあり、同じ「豊国」でも世代によって別人です。落款の書きぶりと画風、時代をあわせて判断します。
落款が読めない場合はどうすればよいですか?
読めないまま、落款と印に寄った写真をお送りください。作品全体の写真とあわせて、こちらで作家を特定します。無料査定フォームまたはLINEから受け付けています。
落款の書きぶりは時代や版によって変わり、真贋の判断材料にもなります。印の手がかりから年代を見る方法は 浮世絵の見分け方にまとめています。