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浮世絵(錦絵)は、奉書紙を何枚に切るかで大きさがほぼ決まっていて、その大きさを「判型」と呼びます。美術史家の藤懸静也が『浮世絵』(1946年)に載せた寸法表をcmに換算し、お手元の作品を測って判型を確かめられるようにしました。
結論
錦絵で最も多いのは大錦(いわゆる大判)で約39×26cm、その半分の中判が約26×19cm、縦長の細絵が約30×15cm、柱に掛ける柱絵が約67×12cmです。いずれも奉書紙を2つ・3つ・4つに切った大きさから来ています。江戸の錦絵は余白が切り詰められていることが多いため、表より数cm小さくても本物の可能性は十分にあります。大きさは、紙・摺り・印とあわせて判断します。
大きさと写真があれば、判型と年代を確認します
縦・横のおおよその寸法と、表・裏・隅の印の写真を送っていただければ、判型・年代・買取の目安を査定担当が確認してお返事します。額に入ったままでも構いません。
査定料・相談料は無料です。売るかどうかは査定額を見てからお決めください。お断りいただいても費用はかかりません。
この記事の内容
出典は、藤懸静也『浮世絵』(雄山閣、1946年)の「錦絵の寸法」の項です。藤懸静也(1881–1958)は東京帝国大学で日本美術史を講じた研究者で、同書は浮世絵の歴史を通観した概説書です。 原本は国立国会図書館デジタルコレクションで閲覧できます(88コマ)。藤懸静也の著作は日本では著作権の保護期間が満了しています。 表の寸法は同書の尺・寸・分を、1寸=約3.03cmで換算したものです。
| 判型 | 縦×横(cm換算) | 原典の寸法(縦×横) | 紙の切り方 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 大錦(おおにしき) | 約39.4×26.4cm | 1尺3寸×8寸7分 | 奉書二ツ切 | いわゆる大判。最も多い判型 |
| 中判 | 約26.4×19.1cm | 8寸7分×6寸3分 | 奉書四ツ切 | 大錦の半分 |
| 間錦(間判) | 約33.3×22.7cm | 1尺1寸×7寸5分 | 小奉書二ツ切 | 大錦と中判の間 |
| 細絵 | 約30.3×15.2cm | 1尺0寸×5寸 | 小奉書三ツ切 | 細判とも。役者絵に多い |
| 巾広細絵 | 約37.9×17.6cm | 1尺2寸5分×5寸8分 | 奉書三ツ切 | 細絵より幅が広い |
| 小判 | 約21.2×15.2cm | 7寸×5寸 | 小奉書四ツ切 | 小型 |
| 短冊判 | 約37.9×13.0cm | 1尺2寸5分×4寸3分 | 記載なし | 細長い縦型 |
| 色紙判 | 約21.2×18.2cm | 7寸×6寸 | 記載なし | 正方形に近い |
| 柱絵 | 約66.7×12.1cm | 2尺2寸×4寸 | 記載なし | 柱に掛ける細長い形 |
| 長絵 | 約69.7×13.6cm | 2尺3寸×4寸5分 | 丈長紙横目四ツ切 | 柱絵よりやや大きい |
| 大錦倍判 | 約53.0×37.9cm | 1尺7寸5分×1尺2寸5分 | 奉書全判 | 大錦の倍 |
藤懸は「この他にも色々の形がある」とし、二枚続・三枚続から六、七枚続まで横につなげたものや、縦に二枚・三枚をつないだものもあると書いています。 横向きの作品(風景画の多く)は、縦と横を入れ替えて読んでください。
錦絵の用紙はたいてい奉書紙で、柾紙を使うこともありました。奉書紙1枚を半分に切ったのが大錦、4つに切ったのが中判、3つに切ったのが巾広細絵です。 藤懸は、紙質には良し悪しがあり、贅を尽くしたものでは絹地(絖)に摺った例が明和年間にあることにも触れています。 紙そのものの見方は木版画と印刷物の違いで解説しています。
江戸時代の錦絵は、掛軸や額に仕立てる際に余白を切り落とされていることが多く、表の寸法より小さいのは珍しくありません。 一方、明治以降の復刻や印刷の複製には、本来の判型と違う大きさで作られたものもあります。大きさは手がかりの一つで、決め手は紙・摺り・印です。 余白が残っている作品ほど状態がよいと評価されるため、余白の有無も査定で確認します。
大きさと写真があれば、判型と年代を確認します
縦・横のおおよその寸法と、表・裏・隅の印の写真を送っていただければ、判型・年代・買取の目安を査定担当が確認してお返事します。額に入ったままでも構いません。
査定料・相談料は無料です。売るかどうかは査定額を見てからお決めください。お断りいただいても費用はかかりません。
浮世絵の「大判」は何センチですか?
一般に大判と呼ばれる錦絵は、藤懸静也『浮世絵』(1946年)の寸法表で「大錦」にあたり、縦1尺3寸×横8寸7分、約39.4×26.4cmです。奉書紙を二つに切った大きさです。
測ったら表より小さいのですが、復刻ですか?
そうとは限りません。江戸時代の錦絵は、額装や表装のために余白が切り詰められていることが多く、表の寸法より数cm小さいのは珍しくありません。逆に、印刷の複製では本来と違う大きさで作られたものもあります。大きさは紙・摺り・印とあわせて判断します。
三枚続の作品はどう測ればよいですか?
1枚ずつ縦と横を測ってください。三枚続は大錦3枚を横に並べる形が多く、1枚ずつ分かれていても、揃っていれば評価が上がります。
額から外して測ったほうがよいですか?
外さなくて構いません。無理に外すと作品を傷めるおそれがあります。ガラス越しに見える範囲を測り、額のまま写真をお送りください。